徒然草−日々思う、あんなこと、こんなこと。−

*十六段*<想い出の断層−7−>2007.11.08

 高校生時代にオーケストラを聴く機会を与えてくれたのが、公開録音、公開録画だった。フジテレビが日本フィルと専属契約を結び、定時の日本フィルの番組を放送し、読売日本交響楽団が日テレで番組を持っていた。たぶんそのあとにTBSがオーケストラがやってきたを放送し、NET(テレ朝)が題名のない音楽会を放送し始めた頃だ。
 特に、日清紡績が提供していた日本フィルの番組と読売日本交響楽団の番組が記憶に残っている。
 公開録画や公開録音は大抵は往復ハガキで申し込む。必要なのは往復ハガキのハガキ代だけだ。少ない小遣いしかない高校生にはありがたかった。 会場は東京文化会館が多く、交通の便も良い。他には渋谷公会堂。(いまはCCレ○ンかなにかの名称になっている。)そして杉並公会堂にも行った。今はサントリーホールやオーチャードホール、東京芸術劇場、オペラシティなど、いくつもの人気のあるホールが出現しているが、当時は公営のホールがほとんどだった。経済の発展と文化への関心は連動する部分があるのだろう。

 往復ハガキでの公開録音の演奏会では、渡辺暁雄さんの指揮での日本フィルの演奏会、イントリッヒ(ジンドリック)・ローハン指揮の読売日本交響楽団の演奏会が記憶に残る 。その時に聴いたのが、管弦楽のための木挽歌、ドヴォルザークの七番のシンフォニーだ。  

 期末試験の最中にその公開録音の演奏会があり、一夜漬けの勉強はしなければ ならないし、演奏会にも行きたいし、でどっちを選ぶか悩みに悩み、結局、試験の最中だというのに演奏会に行った。日曜日の雨の東京文化会館だった。そこで聴いたのがドヴォルザークの七番の交響曲だ。硬質な引き締まった音が耳に残る 。交響詩・我が祖国の中からシャルーカも演奏された。初めて聴いたが印象に残っている。
 その時の試験の結果は…。もちろんいいはずがなく、公開録音を聴きに行ってまさにコウカイしたのだった。

      
 十五段へ   十七段へ