徒然草−日々思う、あんなこと、こんなこと。−
 


*百七十三段*<ショパンとメンデルスゾーン>2008.10.19

 指揮法の受講者で、ショパンのスケルツォ、メンデルスゾーンの無言歌に入った者が数人現れた。スケルツォは二番、無言歌は全曲からの抜粋だ。

 斎藤秀雄Methodの指揮法で、ここまで進むのは結構大変だ。最初の脱力から、基礎の基礎とも言える、たたき、平均運動、しゃくい、の段階で続かない人は続かない。その次には応用練習八曲・・・、六曲目のアダージョと八曲目のウィンナワルツが壁になる。乗り越えるのに一苦労だ。私が学んでいた時、ここで苦労したのだが、今の受講者も同じようだから、誰にとってもこの二曲は難しいのだろう。この八曲が終わると、教科書が終わる。

 ここまでくると、次の段階に入るのは意外と容易に感ずるのだが、ショパンに来るまでにはもう少しの段階を経なければならない。

 斎藤秀雄Methodの優れているのは、ロマン派の曲で様々な表現方法を指揮棒で示すことを学ぶところだ。そこを通過して初めて古典派の曲に入る。そしてその指揮棒の動きには、必ず合理的な腕の筋肉のコントロールを裏付けとしている。何となくそれらしく腕を振っていれば指揮が出来るのではないことをこのMethodは見事に証明している。

 ある程度の期間、指揮法を学ぼうとする人は、それぞれに強い必要感をもって受講する。社会人として仕事をしながら、指揮法を身につけたいと願う人達が多い。そんな厳しい状況のなか、ここまで、こぎつけた頑張りは賞賛に値する。その人達に、これからどれだけのことを伝授できるか・・・私の課題も大きくなった。



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