徒然草−日々思う、あんなこと、こんなこと。−

*二十段*<想い出の断層−10−>2007.11.27

 時の流れをふと感じた。

 軽井沢のはずれにあった音楽のセミナーハウスがもう寿命のようだ。木造の平屋の山小屋のような建物だ。当時は洒落たロッジ風だと思っていたが・・・。 思い出すと40年も前になる。浅間山の麓でもあるし、何回かの噴火にも出会っているだろう。建物の傷みも想像できる。
 学生の時は授業の一コマとして、卒業してからは合唱団の合宿に、スクールオーケストラを引率しても利用した。ヴァイオリンの漆原朝子さんも中学一年生の時にその合宿に参加していた。 寮監というか管理していた方が超怖かった。学生の時も怖かったが社会人になってからも怖かった。夜中に正座をしたこともあった。時々この文中に登場するT君も一緒に正座していた。 他の団体の指揮者としてこの施設を利用されたIさんはこの寮監を著書の中でかなり批判されていた。私は寮監の優しい面も見ているだけに全体の印象は少し違う。概ね人は厳しさと優しさは合わせもっており、そしてこわい人ほどまた優しさも深いことも多い。この寮監さんを懐かしく思えるのはまさにその両面を見ることができたからこそだろう。 
 社会人になってから、一見親切そうな人が実は裏があったり、裏切りや嫉妬や策略があったりすることを体験として知ることとなる。優しさにも表面の優しさと本当の優しさの二つがあるのだが、中にはそれにだまされてしまう人もいる。人の判断は難しい。少なくとも人の判断だけは自分の目で見て、自分の耳に聴こえたことだけををもとに判断したい。噂、風評の類いほどいい加減なものはないとつくづく思うからだ。

      
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