徒然草−日々思う、あんなこと、こんなこと。−
 


*二百十八*<教え子の息子さん>2009.2.18

 初任の時の生徒の息子さんと会った。その息子さんは高校生で、オーボエを本格的に習いたいので師匠を紹介してほしい、という依頼を受けてのことだ。

 そこで、紹介したのが二校目の学校の教え子、だ。もちろん時の流れの速さを感じたが、嬉しくもなった。初任の学校の生徒にピアノの先生を紹介し、その生徒が音楽の道を歩み、そしてその生徒の息子さんが音楽の道を歩もうとしている。さらに、その導きをしてくれるであろうという人が、二校目で生徒だった人なのだ。

 指導してくれという私の依頼に快く引き受けてくれた。初任の学校から三校目までが、現場で音楽指導を一番やれた年代だ。それぞれの学校での思い出は書ききれないくらいにある。
 一部はこの徒然草で書きはしたが、ほんの少しだけだ。

 話がやたらに広がりそうなので、生徒だった人とその息子さんについて書こう。今、高校一年生だから4月には高二だ。顔に少年らしさを残しながらも、声はバリトンの成人の声だった。質問には一問一答で、ぶっきらぼうだが、的確に答えていた。今、オーボエにはまっている、と言っていた。中学校時代は運動部に所属し、そのころ音楽を聴いた中にオーボエの音があり、惹かれたそうだ。オーボエを吹くのが楽しいのだとも・・・。

 「はまっている」「たのしい」「ひかれた」短い言葉だが、言い得ているではないか。彼の本心を・・・。途中から彼の母親に当たる、私の生徒だった人(言い方が難しい・・・)も加わっての話になったが、中学校の制服姿のイメージが残っているその生徒が高校生の母親になっていて、その息子さんと話をしていることが妙に不思議な感覚でもあった。

 その家族の様子がまたほほえましくきこえ、なんだか癒されたひと時だった。指揮法のレッスン後の時間だった。その時のピアノ担当の一人も高校一年生の男子だ。そのオーボエをしている息子さんとも、県内の近くの高校でもあり、共通の友人がいることを発見したり、で、久しぶりに若者のさわやかさ、とか、若いっていいな、とかの思いを持つことができた。

 ささやかな、満足感をここに書けるのがなんとも嬉しい。



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