徒然草−日々思う、あんなこと、こんなこと。−
 


*二百四十九段*<手紙>2009.3.24

 NHK学校音楽コンクールの課題曲がそろそろ発表かな、と思って調べたら発表されていた。小学校の課題曲が二曲になり、選択することが新しい方式となる。作曲者は千住 明さんが二曲とも担当、高校は大島ミチルさんだ。奇しくも、今年の大河の作曲者と、二年前の大河ドラマの作曲者が顔をそろえた。

 去年の中学校の部の課題曲「手紙」がかなりの反響を呼んで、今春の卒業式で歌われた合唱曲の数では、NHKの調査で、確か2位か3位になっていたと思う。
 毎年生まれる課題曲だが、このところなかなか長く愛唱される曲がなかったから、昨年の「手紙」が反響を呼んでいるのは久しぶりだ。作曲者のアンジェラ・アキさんが詩も書いている。

・・・ひとつしかない胸が なんどもばらばらに割れて 苦しい中で いまを生きている・・・

という部分に共感を覚えている人もいるようだ。
 私の中では

・・・拝啓 この手紙 読んでいるあなたは どこで何をしているのだろう 十五のぼくには 誰にも話せない 悩みがあるのです・・・

この「詩」と同じ音形で詩に合わせて繰り返されるメロディー、いたってシンプルな部分の魅力に尽きる。

 「ぼく」という語感もなんだか好きだな。それにこの「ぼく」は・・・今 まけそうでなきそうで 消えてしまいそうな 「ぼく」だ。この繊細で少し情けない感じが、味がある。そして後半では、大人の「ぼく」が答えの手紙を書いてくれる。多感なこの年代の少年少女には共感を呼ぶだろう、と一年前にCDを初めて聴いたときに思った。私が行った音楽会、コンクールでもよく歌われていた。

 合唱の世界は、このような素直に心情を歌いあげるものと、リアルな言葉、拍子、響き、リズムといったなかで、より高度な世界を求めていく・・・二つの傾向が顕著にある、という考えを強くもつ最近だ。 
 今年の課題曲の楽譜はまだ見てないし、音も聴いてないのだが、どんな曲なのか大いに期待が膨らんでくる。



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