徒然草−日々思う、あんなこと、こんなこと。−
 


*二百五十六段*<都内での連泊>2009.3.31

 リサイタル本番前に、都内に2泊することになった。連続の会議があり、時間の節約を考えると都内に泊まるのが合理的だったからだが・・・。観光で観光地のホテルに泊まることは勿論数多くあるが、都内に連泊をすることは滅多にない。
 本番の暗譜用に、カセットやCDやスコアを持ち込んでの泊だから、当然モードは仕事モードだ。それでも、普段とは違う中での都合3日間の時間だったので、毎日の自宅での生活では気づかないところも見えて面白くもあった。

 朝食の場所が二か所あり、ブッフェの方は朝6時30分からの営業とあって、少し驚いた。あまりに早い時間だと思ったのだが、需要があるから供給するサービスだと考えると、この時間から朝食を取り、仕事に観光に活動開始をする人がいるのだと理解すればもっともなことではある。
 団体での観光旅行では結構朝の早い出発もあったことを思い出した。千室もあるホテルだと利用客は様々だから、チェックインとチェックアウトの時間設定が難しいだろうと考えた。その点は良く配慮されていて、インが14時、アウトが12時だ。ということは利用客には便利な時間だが、清掃はどうするのかと見ていたら、午前から夕方までほとんど清掃の人が常駐のような感じだった。
 私が午後2時に出かける前に清掃を頼んだ時も、廊下にはまだ清掃の人がいたので直接頼めた。昔は、といっても30年前くらいだが・・・ある観光旅館の夕食のときに、係の女性が、「八時までに食事を終わらせてください。私の勤務時間がそこまでなので」と言った。驚いた。
 何か、別の表現の仕方があるだろうに、と思った。その事実が正直だとしても、お客に自分の勤務時間に合わせろ・・・はないだろうに、と思い、その旅館には二度と行くまいと思った。その土地では結構な老舗の旅館なのだが、それでもこうだった。今はどうなのだろうか。

 ブッフェスタイルは曲者だ。つい食べ過ぎてしまう。などと考えながら働く人たちを観察していたが、みんなきびきびと体を動かしていた。それぞれのパートをそれぞれの人が責任をもって担当する、これが組織を有機的に作動させているのだと改めて思った。

 時々、カーテンから外を見ると、さすがに都心近くだ。24時間、車は動いているし、ある時間になると、どっと人車があふれる。そういえば、中国のホテルでは朝はどっと自転車のラッシュになるのに驚きながら、その光景をホテルの窓から見ていたことを思い出した。

 現代は不夜城のようなものだと感心もし、しかし、生物としてのサイクルは大丈夫かと不安にもなった。晴耕雨読や早寝早起きという言葉は、都会では通用しない言葉になっていると痛感した。



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