徒然草−日々思う、あんなこと、こんなこと。−
 


*三百五段*<小澤征爾のインタビュー>2009.7.17

 総選挙をめぐって、連日の報道が目まぐるしく変わっている。日替わりのように状況が動き、見ている分にはおもしろいのだが、生活につながる政治のことだと思えば、そうのんきなことは言ってはいられない。なんとなくでも感じる閉塞感、これが続いているように思うのは私だけだろうか。

 自民党が揺れている。あまりに長い政権与党としての疲弊感が出ているのか。大統領制ではなく議員内閣制の我が国だからか、総理が夢と理想を語る場面にはなかなか出会わない。
 選挙の時は有権者に媚びるような発言と態度を示し、当選すれば、結構偉そうになる「議員」という職業は、権力志向の強い人にはたまらない魅力なのだろうなと想像する。

 両院議員総会の開催をめぐる署名者の切り崩しの様子を見ていると、権力闘争は厳しくもあり、おどろおどろしいものだと改めて感じた。私にはとてもそれに耐える精神はないから、もし政治家だとしたら即座に失格だろう。逆にいえば、それだけの神経の太さをもてることがうらやましくもある。
 例外の政治家もいて、自ら命を絶って疑惑の終結を測ったり、同輩からの裏切りに耐えきれなくなったり、精神が参って鬱になっての自殺なども結構記憶に残っているから、神経の細い人や正義感の強い人には政治家は向かないのでは、と思ったりもする。

 私は、政治について、明確な理論があるわけでもなく、したがって持論を書いたり言ったりすることが出来ないのだが、指揮者の小澤征爾さんはかなり若い時のインタビューに明確に答えていた。質問は・・・「アメリカはベトナムから手を引くべきだと思いますか?」だった。小澤氏の回答ははっきりしていた。答は「もちろんです。」それも間髪をいれずに答えていた。もう一つの質問があった「モスクワの印象は?」答えは「飯がまずいです。」
 このときの年齢は30代くらいだったろうか。私は勿論小澤征爾氏より年下だから、偉大な先輩を見るような気持でそれを聴いていた。何十年も前のインタビューなのだが。

 それから、カナダのトロント交響楽団、アメリカのサンフランシスコ交響楽団、ボストン交響楽団とその音楽監督のポストを射止めていく。
 考え方の明快さと、言動の明快さ、これこそは大きな魅力だと今更ながらに思う。
 ポストは無理としても、明快さとぶれないこと・・・これは私にも実行可能かも知れない。遅ればせながら努力してみよう。しばらく努力したらここで報告できるだろうか。

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