徒然草−日々思う、あんなこと、こんなこと。−

*三十一段*<想い出の断層−14−>2008.1.6

 ラジオ深夜便という番組がある。NHKの中波とFM放送との同時放送だと思う。

 三橋美智也の特集を放送していた。年代で言うと自分が記憶しているのが不思議な年代にヒット曲を多く出した歌手だ。11歳の時に全北海道民謡コンクールで優勝して認められた。民謡歌手出身の流行歌手のはしりといってよいのだろう。

 りんご村から、哀愁列車、古城、達者でな、星屑の町、
など記憶にある曲が何曲もある。高音の美声、無理のない声の出し方、音程の合っていることが心地よい。

 大晦日の紅白歌合戦の終盤だけ見たら男女4人の歌手が登場していた。4人とも過去に大ヒットした曲を歌っていた。演歌といえる曲だ。これの曲が紅白歌合戦のトリに歌われるのは珍しくない。今夜のラジオ深夜便はこのこともあってか三橋美智也の特集が妙に懐かしかった。

 そういえば、10年前に亡くなった父がなぜか、達者でな のシングルレコードを自分で買って夜遅くなって帰宅してしてからひとりでじっと聴いていた姿が思い出された。わたしの高校生のころだろうか。おそらく中学校の校長を長く勤めた父は心のもとめることがあって一人で聴いていたのだろう。そのころの私にはそんな父の苦しみをそん度できなかった。悔やまれる。悩みやグチを決して家族には感じさせなかったその父とももう会うことは出来ない。

 三橋美智也は65歳で亡くなった。歌のお陰で亡き父を思い出させてくれた。人間の命は短いが歌の命は永遠だ。
  

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