徒然草−日々思う、あんなこと、こんなこと。−

*三十五段*2008.1.10

 「ふだん着の温泉」というNHKのテレビ番組がある。1998年4月3日が最初の放送だというから丁度10年目の番組だ。
 
 日本人は温泉好きな国民だといわれるが、この番組を見ているとそれもうなずける。
 地元の人々やリポーターとして俳優や温泉好きの著名人が登場するが、その人達の表情がみんな和やかだ。見ている者も思わずその笑顔に引き込まれる。

 20代の頃に近場の温泉に積極的に行ったことがあった。そのうちに仕事におわれ温泉は主に慰安旅行で味わうようになってしまった。

 いま思えばそんな時間の使い方が正解だったのかとふと振り返る。

 日本人は勤勉だという。怠け者だと思う自分もその中の一員だったのかも知れない。
 
 時間や組織の中で生きることに当たり前だと感じていた自分と、仕事のあとの温泉の恵みを味わう人々とどっちが人間らしいのか、考えてしまった。

 人生の持ち時間は無限ではない。残された持ち時間をどう使うのか、己の判断が問われる。
 温泉はそれ自体に力があり、しかも温泉を通してのコミュニケーションをつくる力があるのだと改めて、この番組を見て痛感した。

 温泉をもっと味わいたい。


 

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