*四百三十七段*<魔力>2010.7.22
7月の終わりから、8月にかけては、学校音楽の世界では、合唱コンクールと吹奏楽コンクールのシーズンだ。
公立の学校ではエアコンの設備はほとんどなく、うだるような暑さの中での練習になる。私の以前勤務していた学校の吹奏楽部は、音楽室をさらに吸音して、音の精度を上げるために床や窓に毛布を張り、風を通らなくしたために暑さ倍増、鼻血を出しながらの練習を見たことがあった。
音楽表現と「根性」のようなものとは相容れないものがあるのだが、与えられた条件の中での精一杯の練習への取り組み・・・これは、安易に批判はできない。
今年は、急に暑さが増し、気温では最悪の高温状態が続く。体育館もただひたすらに「熱い」(「暑い」が正確か。)日常の練習の成果がコンクールの結果だとは分かっていても、本番前になると、練習にも熱が入るのは当然だ。
子どもたちと作る「音楽」これには、大人の表現とは違う、なんともいえない力がある。その魔力に取り付かれると、離れられなくなる。高校野球とプロ野球の違いと似たものがあるかもしれない。
体力と心の強さを同時に育てながら、悔いのない夏休み冒頭の時間を持ってほしいと、願う今日この頃だ。