指揮者 Conductor
高橋 利幸 Takahashi Toshiyuki


徒然草−日々思う、あんなこと、こんなこと。−
 



*四百九十九段*<5回目の春>2013.3.27

 観測史上1・2を争う桜の開花と満開のニュースが流れたと思ったら、急に気温が下がり、夜桜見物には少々寒い。普通の3月後半に戻ったということか。
 以前に書いた徒然草が、いつだったかもわからないくらいに更新しなくなっていた。一度更新をしようと書き始めたら、嘔吐の直後だったせいか、内容が暗くなっているのに気づき、中途で終わりにした。具合が悪くなってから2カ月になる。体が回復しないと心も折れてしまい、思うような回復感が得られない。人間って結構微妙な生き物だとこの歳になって改めて思った。

 フェイスブックを開始したことが、徒然草のお休みの間に初めてやった新しいことだ。香港の友人に勧められて何となくやり始め、何となくだから、それほど友達が増えているわけでもないのに、何となく続けている。

 あさっては、ベートーヴェンのVn協奏曲と第7シンフォニーの指揮がある。これは難物だ。体と脳が保持できるか。(心よりも脳が的を射ている)
 紀尾井ホールでの5回目のベートーヴェンシリーズなのだが、3月末の開催は毎年同じ。6年前までは、ホール近くにある桜並木は満開だったそうだ。なぜか、5年前から桜の花の開花が遅くなり、一度もまともに満開での演奏会を経験してない。今年こそは!と思ったら、今年は早すぎ。しかし、このところの冷温で、花弁が持ちこたえてくれるかも・・・と淡い期待も持っている。
 2年前は、あの大震災の13日後の演奏会で、電車の間引き運転や計画停電なるもので、多くのコンサートが開催できなくなる中、心の中で追悼演奏会のつもりで指揮をした。

 その後、知らないうちに自分の心の持ちようが変わっていった。追い打ちをかけるように、原発事故での放射線が気流に乗って、住んでいるマンション付近にも到達し、ホットスポットといわれる個所の中に入っていた。先週、今週でようやく草土の線量の高いところの除染が終わろうとしている。インターロッキング舗装の、石と石の間の土をはがす作業は来年度に持ち越しだ。たまたまマンション管理組合の仕事を分担する年になり、自分の役員の間に除染の目途はつけたかったので、辛うじてできたことはよかった。これから成長する赤ちゃんや幼児、これからの時代を背負う児童、生徒の年代の子に、放射線の危険が目の前にあるままにさせるわけにはいかない。
 インターロッキング部分の除染を、役人は「やったことがなく、効果が分からないから、方法が見つかるまでやれない」という。やれないと言っていたら、いつまでもやれないだろう。狭い範囲でも試験的にやってみてくれ、と談判してようやく実現した。石の間の土を取り除くだけで線量が下がることがはっきりわかったので、新年度予算でやるとのこと。強く言わないと重い腰を上げないという、一つの役人の習性みたいなものだ。自分も県庁の役人だったので、やみくもに批判しているわけではないが。

 指揮を、とりあえずやれる能力があるので、そうするのが自分の義務と言い聞かせている。

 ―とどけたい 音楽のちから 世界でひとつだけの演奏をー

 2013年3月29日? 19時開演 高橋利幸の心の世界 ちば室内管弦楽団東京公演

たまたま、この徒然草を目にした人がいらっしゃったら、一人でも聴きに来てくれたらうれしい限りです。


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