徒然草−日々思う、あんなこと、こんなこと。−

*七十八段*<憧れの音楽−3−>2008.4.1

 ラジオで聴いて好きになった音楽が、ベートーヴェンの「エリーゼのために」とピアノソナタの「月光」だった。エリーゼのためには、何といってもはじめの部分から惹かれた。曲名からしてよかった。「・・・・・のために」曲が書かれているなんて・・・。曲の前半と後半はチャーミングな魅力があり、中間部には少しだけベートーヴェンの気性の激しさも垣間見られる。この対照はベートーヴェンの音楽の特徴のひとつだ。

 ピアノソナタ「月光」も曲の冒頭が印象的だ。月の光の中で、ピアノに向かいこの曲を弾いている或いは作曲をしているベートーヴェンの姿が目に浮かんできた。

 エリーゼも月光も、何となく自分でも弾けそうな感じもするのが親近感を持てる理由の一つだろう。やっぱり自分が気に入った曲を自分で演奏できたら最高の気分になるだろう。全曲は無理でも、主題だけでも音に出せればいい気持ちになれる。

 月光を聴いてみると、第一楽章はひたすら静かに、まさに月光そのもののような楽章だ。第二楽章はメヌエットでそれらしく終わる。続く第三楽章は、突如として嵐が襲ってきたかのような激しさで始まる。一楽章、二楽章で睡魔に見舞われても一瞬に目が醒める。

 この突如とした表現がベートーヴェンに魅了される理由でもあるし、明るい雰囲気の曲の中でも、それだけでは終わらない、苦悩や悲劇を予感させる。優しさのなかの激しさ、激しさの中に垣間見られる優しさ・・・この人間そのもののようなベートーヴェンの音楽に虜になった。




 

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